自分がHSPだと分かったけど、どんな仕事が向いているのか分からない。
不安しかない。
もしくは、今の職場は、HSPの特性に合っていないかもしれない。
と、疑問を持ちながら働いている方に向けて、仕事選びのヒントにしてください。
強度HSPのはやまです。
HSPと自覚したのは2020年6月です。
それまで生きづらいのは、自分の性格のせいだと思っていました。
HSPに合う仕事とは?6回の転職経験
僕は、今まで6回の転職を繰り返しました。
その経験から、HSPの特性に合わないこと、特性に合うことをご紹介します。
コールセンター
年配の人からの電話が多く、耳が遠いので大声を出してご案内していました。
電話が鳴ると毎回ドキッとします。
HSPと自覚する前だったので、みんな同じようにドキドキしていると思っていました。
今思えば、全く仕事内容が合っていませんでした。
女性が多い職場で、社内の人間関係が複雑でした。
僕は、ターゲットにされやすいようで、高額な美顔器を買わされそうになりました・・
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困ったことがあればこう答える。それでもダメならリーダーを呼んで解決する。
電話で1対1の仕事なので、マルチタスクにはなりません。
ホテルマン
客室数250室で、宿泊人数500名くらいのビジネスホテルのフロントです。
資料作成は、毎週金曜日の会議資料です。今後のプラン展開や企画を決めます。
理不尽なことで怒られたり、何を言っても理解してくれなかったり、クレームという言葉がトラウマになりそうでした。
ホテルマンは10年やりました。会社が倒産して、しかたなく転職しました。
ストレスが多くても、HSPの自分には向いていた仕事だった思います。
清掃員
半分家族経営のような会社でした。
銀行は窓口が終了した時間から清掃開始。
ショッピングモールは、夜中の0時から清掃開始したり、現場によって出勤時間が違います。
数時間だけ家に帰って、また出勤は普通でした。
現場ごとに清掃エリアを確認して、どこから開始するのかを決めます。現場によって、作業手順も変わるのでチーム内で連携が必要です。
清掃は丁寧さが最も求められる仕事です。
空気が読めるので、自分が今どう動いたら、他の人が作業しやすいかが分かりました。
車製造工場(2交替)
ライン作業は、1人がミスをしたらコンベア全体が停止して、すべての人に迷惑をかけるというプレッシャーが大きいです。
五感がするどいHSPの僕は、オイルの匂いがきつく感じました。
毎日嗅いでいても、慣れませんでした。
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定時になると、電光掲示板に「今日の残業時間」が表示されます。
ラインが停止したら、掃除をして一斉に帰ります。
仕事は基本1人作業なので、チームで連携する密な人間関係ではなく気が楽でした。
コンビニ店員
フリーターのときに、1年くらい夜勤で働いていました。ドリンクの発注も担当していました。
接客業なので、いろいろなお客さんが来ます。
忙しいときに限って、お弁当を温めるひとが連続したり、おでんや肉まんを買う人が重なり、レジ前に行列が出来て焦ったりしました。僕がコンビニで働いていたのは、数十年前です。今のコンビニの業務は、昔に比べて何倍も業務が増えているはずです。
宅急便の受け渡し、チケットの発行、さまざまな支払方法など。
マルチタスクになったり、たまにしかやらない業務に焦る機会が増えていると思います。
HSPは、細かいところに気づきやすい特性があります。
医療器具製造工場(3交替)
とても大きな工場でしたが、実際に仕事する現場は少人数です。
なので、ほとんど名前も知らない人ばかりです。
前後の直で、必ずかぶる時間帯があるので、そこで毎日引き継ぎします。
朝礼の「指差し安全唱和」だけは苦手でした。1人が代表で前に出る方式で憂鬱でした。
医療器具なので、わずかな誤差も許されません。
細かい作業や、正確な作業は得意だったので、HSPの特性が活かせた職場です。
HSPが仕事を選ぶための3つのポイント
これまで、転職を繰り返して分かった、HSPが適職を探すための3つのポイントをご紹介します。
特性を活かせる職種にする
接客業は、いろいろなお客さんと接する仕事なので、さまざまな影響を受けます。お客さんの機嫌に左右されたり、傷つくことが多い業種ですが、HSPの特性を十分発揮できます。
せっかく5人に1人のHSPの生まれたのだから、特性を活かしたい!というひとにオススメ。
好きではないけど、得意な仕事です。
社内ルールがしっかりしている会社にする
自己判断する場合が多かったり、指示を受けても「だいたいそんな感じで」みたいな曖昧な返答をされると、こだわりや責任感が強いHSPは、クオリティーを求めてしまい、スピードが遅くなります。
さらに、
社内ルールも形だけで、実際はまったく守られていないと、ルールを守りたいHSPにとって、イライラする原因になります。
ルールがきっちり決まっていても、息苦しさは感じませんでした。
退社時間がハッキリした会社にする
作業量によって、帰る時間がまちまちだと、必要以上に空気を読んでしまうHSPは帰りづらくなります。先輩の表情を伺い、帰って大丈夫か考えることになります。
仕事が終わっていない後輩も、置いて帰ることはできません。
困っている人がいたら、自分に余裕がなくても、助けなくてはいけないという思いがありました。
ちゃんと1日仕事がんばったのに、早く帰ると罪悪感が湧き、なんだかモヤモヤします。一斉に終われば、気持ちを引きずりません。
HSPが仕事をする上で知っておきたい4つのポイント
少しでも働きやすくするためのポイントをご紹介します。
どんな仕事をする場合も、HSPの特性を正しく理解して、自分を守りましょう。
全員と仲良くなろうと思わない
HSPは「全員に好かれなくてはならない」という強い固定概念があります。
僕もそうでした。誰からも嫌われたくないと思っていました。
ですが、この世に全員に好かれている人はいません。
たとえ、大人気の俳優さんや女優さん。アイドルにしても、必ずアンチはいます。
自分を嫌いな1%の人に好かれようと頑張るのはやめて、自分を好きでいてくれる人を大切にしましょう。
他者の機嫌に左右されない
HSPは、共感し過ぎて他者の感情が伝わり影響を受けます。
不機嫌な人が近くにいると、「自分のせいかも」と気になります。
機嫌が悪い人は、その人なりの事情があります。
朝、電車が混んでいたかもしれないし、恋人とけんか中かもしれません。
自分の機嫌は、自分が取るしかありません。
赤ちゃんではないので、あやしてご機嫌を取るのはやめましょう。
失敗を引きずらない
今思い出しても、ゾワッとする失敗が僕にはあります。
ホテルマンのときに、お客様から言われたことや、工場で言われたことを今でも思い出すことがあります。「あのとき、もっとこうしたら良かった」と、いつまでも失敗や傷ついたことを忘れられません。
なぜ、何度も思い出してしまうのか?
それは、思い出すたびに、脳内で確かな記憶として刷り込みをしています。
なので、思い出せば出すほど、記憶は鮮明になります。
そこで、今度思い出してしまったときは、「白黒再生」か「モザイク再生」にしましょう。
わざと記憶があやふやな思い出し方をすれば、刷り込みは弱まっていき、鮮明には思い出さなくなります。
僕も実践している方法で、オススメです!
考えが違う人がいることを知る
HSPからすると、ルールを守らなかったり、気持ちを思いやれない人をみると
「なぜ?」
と理解できなくなります。ですが、それは当然のことです。
僕は、価値観が理解できない人に苦しみました。
なぜ分かってくれないのか?なぜ伝わらないのか?と悩んでいたときに、この言葉を聞いて気持ちが楽になりました。
私は私のことをする。
あなたはあなたのことをする。
私は、あなたの期待に応えるために、生きているわけではない。
そしてあなたも、私の期待に応えるために生きているわけではない。
私は私。あなたはあなた。
もしも偶然、私たちの心が触れ合うならば、それは素敵なことだ。
もし触れ合えないとしても、それは仕方のないことだ。
フレデリック・S・パールス(ドイツの精神科医)
手帳に書いたり、トイレなど、いつも目にするところに貼っておくと、
効果があります。
HSPの仕事の探し方
いつも転職するときは、「社内の人間関係に不安を感じます」
気が合うひとはいるか?
苦手なひとはいないか?
ずっと考えても、これから一緒に働く人の顔は浮かび上がってきません。
そこは、ギャンブルだと思って割り切るようにしています。
「どうしても合わなければ、他を探そう」くらいの気持ちで挑めば、気が楽になります。
やりたいことが分からない
おススメの方法があります。
やりたくないことを紙に書きましょう。できるだけ多く、箇条書きで大丈夫です。
例えば、
- 朝早く起きたくない
- 満員電車に乗りたくない
- 残業したくない
- 面倒くさい人と関わりたくない
- 怒られたくない
この逆が、あなたのやりたいことです。
- ゆっくり起きたい
- 自由な時間に働きたい
- 定時で帰りたい
- ひとりで仕事したい
- 怒る人がいない職場で働きたい
これに優先順位をつけて、考えてみましょう。
自由な時間に仕事が出来る「フリーランスのITエンジニア」など、自分の目指す仕事が見えてきます。
それを実現するためには、今の自分に何が足りないのかを考えます。
もし、「スキル」さえあれば実現できるなら、どうやって身に付ければ良いか考えます。
自宅にいながら、いろいろなことが学べる時代です。方法はいくつもあります。
最後に
自分がHSPだと自覚していなかったときは、自分の性格のせいだと思っていました。自覚すると、それが弱みでもあり、強みでもあったと気が付きました。
転職して新たな場所に行くときは、毎回足がすくみ、動けなくなる気持ちになります。
ただ、たとえ失敗しても、他にもたくさん居場所はあると思います。
その職場が合わないのは、自分のせいだけではありません。「自分に合った職場環境」がきっとあるはずです。
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