この2つの気質には、共通点がたくさんあります。
日常生活に生きづらさを感じて、初めて自分が「エンパスかも」「HSPかも」と気がつきます。
周りのひとは普通にこなしているのに、自分にはすごく難しく感じる。
なぜ、こんな気持ちになるのかわからない。
なぜ、怒りたくもないのに怒ってしまうのか?
なぜ、こんなに悲しくなるのか?
急に襲ってくる不安な気持ちがわからない。
理由が知りたくて、やがて「エンパス」「HSP」という言葉にたどりつきます。
エンパスの特徴
エンパスとは
empathy(共感力)が高い人のことです。
この言葉は、SFがルーツとも言われています。
人間は誰しも生まれつき、「他人の気持ちを汲むことができる力=共感力」を備えていますが、その能力が著しく高い人をエンパスと呼びます。
エンパスの特徴
普通の人よりアンテナが高く、いろいろな情報をキャッチしてしまいます。
自分以外の感情を、自分のことのように感じます。
近くの人の感情
・イライラ、焦り、怒り、悲しみ、苦しみ
・嬉しい、楽しい、感謝
他人の「良いエネルギー」も「負のエネルギー」もキャッチしてしまうのがエンパスです。
そして、人だけでなく「場の空気感」にも常に敏感に反応し続けます。
症状はさまざまで、軽度の人から重度の人までいます。
時期も、幼い頃からの人もいれば、大人になってからの人もいるので、幅広い体質です。
HSPの特徴
HSPとは
Highly Sensitive Person(ハイリー センシティブ パーソン)の略です。
HSPを、一言でいうと「感受性が高く、繊細な人」のこと。
HSPの特徴
DOES(ダズ)と呼ばれる4つの特性があります。
D=Depth of processing(物事を深く処理する)
O=Overstimulated(過剰に刺激を受けやすい)
E=Emotional reactivity and high Empathy (感情的反応が強く・共感力が高い)
S=Sensitivity to Subtleties(ささいな刺激に対する感受性)
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エンパスとHSPの共通点
エンパスの割合
人口の約20%
エンパスは、5人に1人いると言われています。
HSPも5人に1人の割合です。
同じ割合ですが、「HSPのひとが、必ずエンパスであるとは限らない」と言われています。
「HSPのひとつに」エンパスがあるという説もあります。
そして、「エンパスのひとつに」HSPがあるとも言われています。
エンパスとHSPの位置づけ
『提唱したひと』
■HSP エレイン・N・アーロン博士
■エンパス ローズ・ローズトゥリーさん(30年以上の教師経験者)
アーロン博士は「HSPとエンパスは別。区別して扱ってほしい」と言っています。
カウンセラーやセラピストの間でも、見解がさまざまです。
エンパスは、スピリチュアルな用語でしかなく、学術的な定義が存在しません。厳密にふたつを区別することは難しく、線引きがとてもあいまいです。
どちらの側面から見るかで変わる
●学塾的な側面からとらえたのが「HSP」
●スピリチュアルな側面からとらえたのが「エンパス」
興味がどちらかによってかわります。
論理的で学術的な話が好きな人。アーロン先生や、イルセ・サン先生のような心理学者の著書などで自分の知識を深める人は、HSPに傾倒していきます。
感覚的で霊的なことに関心がある人は、宇宙法則や占いなど、スピリチュアルなことに傾倒していきます。
敏感に察知した感覚を、HSPが頭脳で処理し、エンパスが直感で理解する。そんな違いがあるといえるのかもしれません。
共通する特徴
エンパスとHSPの特徴は、とても似ています。
うつ病を併発しやすい点も共通しています。エンパスと自覚している人の中には、霊感が強く宇宙の力を感じることができる人がいます。
また、赤ちゃんや動物、時には物体など、言葉を発しないものとの意思疎通ができる人が多いのも特徴です。
エンパスは、第六感と言われる感性がとても鋭いと言われています。
HSPの中には、自分に第六感が備わっていることを自覚できなくても、自分の内面と向き合い続けることにより、徐々に開眼する人もたくさんいます。
最後に
HSPやエンパス気質のひとが、どちらの言葉を先に知るのかによって捉え方も変わってくると思います。
僕は、HSPから知りました。
だけど、もともとスピリチュアルに興味があったので、エンパスという言葉もすんなり受け入れられました。自分を理解するうえで、どちらの気質のことも知ってほしいと思います。
ただ、「HSPだから〇〇」「エンパスだから〇〇」と決めつけずに、どちらの要素があってもいいし、あいまいでいいものだと思います。
自分に当てはまる部分があれば、そういう感じ方をするひとと思うだけで、良い悪いではありません。
自分の感じ方を「否定せず」「惑わされず」客観的に観察するくらいの余裕をもって生きていくと楽な気がします。
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