僕は強度のHSPです。
自分がHSPと自覚してから、周りのひとの気質を気にするようになりました。
家族、友人、同僚を見て、「このひとはHSP気質があるな」とか、「非HSPだからそう考えるんだな」などと、冷静に観察クセがついていました。
僕は、地元のホテルに転職してから、もうすぐ1年になります。
すごく小さなホテルで、上司や先輩は3人です。
フロントは、僕を入れて4人のシフトで回しています。
- 男性上司 非HSP
- 女性Aさん HSP気質
- 女性Bさん 非HSP
- 僕 HSP気質
働き出してすぐにAさんが、強度のHSPでは?と思いました。
この記事では、HSPの僕が「なぜAさんがHSP気質だと感じるのか?」その理由をまとめてみました。
同じ職場のAさんがHSPだと思った理由

お客様の情報を、事前に入念にチェックする
当日チェックイン予定のお客様の「宿泊履歴」のチェックです。
当たり前だと思われるかもしれませんが、チェックの度合いが「細かい」というか「深い」ということです。
- 前回利用時に車で来たか(大型車か、小型車か)
- 何か特別な要望があったか(上層階がいい、角部屋がいいなど)
- 支払い方法
- 貸出品
- ホテル会員か非会員か
- 領収書の宛名
そばで見ていると、これから起こるかもしれない、さまざまなリスクを考えているように見えます。
- もしも、準備が足りなくてチェックインのときに待たせることになったらどうしよう
- 「前回と同じで」と言われて、すぐ対応出来なかったらどうしよう
非HSPの2人(上司、Bさん)は、基本的に「言われたら対応しよう」というスタンスです。
いろいろ気づいて担当業務が増えている
いつも先回りして仕事をしています。
なので、いつしか「Aさんがやってくれる」と周りが認識して、担当業務になってしまっています。
たとえば、後日会社請求のお客様の請求書を事前に作成しています。
本来、チェックアウトを担当したひとや、月をまたぐ時に勤務のひとがやりますが、先に作成してくれています。
ほかにも、期間限定のクーポンが付くプランを販売する場合、クーポンの管理台帳やクーポンの捺印をして、販売開始までに準備をしてくれます。
誰かがやらなければいけない仕事です。
大抵Aさんがやります。
さらに、「消耗品類の補充」を率先してやっています。他のひとが日勤の場合、少なくなっている消耗品が何個かあったりしますが、Aさんのときは、すべて補充されています。在庫が少なくなっているものがあれば、発注もしてくれています。
次のシフトのひとのことを常に考えている
①ロビーや事務所のゴミ箱を捨ててから帰る
ゴミ箱は、フロント、ロビー、事務所にありますが、Aさんが退勤するときには、必ず自分の時間帯に溜まったゴミを捨ててから帰ります。
他のひとは、ゴミ箱が8割程度溜まったたら捨てるくらいのペースですが、Aさんが帰ったあとは、いつもきれいな状態です。
②使ったものを必ず定位置に戻す
事務所の机に置いてある「計算機」や「メモ帳」などの小物類は毎日使うものですが、Aさんが帰ったあとは、いつも定位置にあります。
③BGMをリセットしてから帰る
ロビーには常にBGMが流れています。
うちのホテルは、YouTubeから放送しています。
そのBGMで使っている動画は、約6時間です。なので、巻き戻さないと6時間後に止まってしまいます。
仕事をしていると、BGMを巻き戻すことを忘れがちで、止まってから気づくことがあります。Aさんは、帰るときに巻き戻してから退勤します。
小さなミスを深く反省する

Aさんは、ほとんどミスがありません。
いつも入念な準備とチェックをしているからです。
ですが、ごくごくまれに人間なのでミスをします。
その際は、心配するほど反省しています。
自分に厳しく、ひとつのミスを何度も思い出し、大きく考えてしまうことにHSP気質を感じます。
HSPさんは、自分自身に対して「ミスが多い」と感じるひとが多いです。
それは、深い思考で完璧主義が多いことが影響していると思われます。
自分より他のひとを優先する
翌月のシフトで、うまく回らなくて調整という場面になると、Aさんが率先して少しつらいシフトを引き受けます。
他のひとがつらくなるなら、自分がやるという考えかたです。
こんな小さな我慢が積み重なると、つらくなることも分かっているはずだけど、そうしてしまうという気持ちも分かります。
HSPさんは、他のひとを優先するあまり「自分軸」ではなく、「他人軸」で考えてしまうひとが多いと言われています。
常にフラットな機嫌でいようと心がけている
HSPさんは、周りのひとの機嫌に影響されます。
イライラして不機嫌なひとがいると、「自分のせいかも」と考えてしまいます。
「何かイライラさせることをしてしまっただろうか」
「自分が何かミスをしてしまったか」
「イラつかせることを言ってしまったか」
など、グルグルと思考を巡らせることになります。
これは、自分が不機嫌になると、周りに余計な気をつかわせてしまうと考えるため、なるべく表に出さないようにしようと常に考えています。
Aさんは、たとえイライラする出来事が起きても、なんとか抑えようとしているのが感じられます。
職場のHSPさんに、僕ができること

感謝を伝える
Aさんの次のシフトときは、本当に助かります。
準備が入念だからです。
HSPさんに、「そこまでやらなくてもいいですよ」と言ってもダメだと分かっています。なぜなら、やらないことがストレスになることを知っているからです。
僕も今までこんな風に言われて来ましたが、気質なので変えることができません。
「神経質だよ。もっといい加減でいいよ」
「そこまで気にしなくていいよ」
これは、なんだか自分がちょっとおかしいのではないか?と、自分が否定された気になる場合もあります。
なので、やってくれたことを「当たり前」と思うことはせず、必ず「ありがとう」と言うようにしています。
気持ちがわかると伝える
自分と違う気質のひとが、どう感じているのかは分かりません。想像するしかありません。
なので、「なぜこのひとは、ここまで言わないと分かってくれないのだろう」とか、「なんでこんな態度が取れるんだろう。自分ならしないのに」と考えてもどうしようもありません。
全人口の「5人に1人はHSP気質」です。
逆に言えば、80%のひとが非HSP気質で、自分と同じように考えたり、感じたりしていないということです。
今まで理解者が少ない「少数派」の立場で生きてきたHSPさんは、少なからず「生きづらさ」を抱えているはずです。
最後に
本当は、Aさんに「HSP気質ですね」と言いたい気持ちはありますが、もし自分が言われる側だったらと考えます。
僕の場合は、「繊細さん」の本が話題になったことで、自分がHSPだと知ることができました。これが、職場の後輩に言われたらと考えたら、少し違うと思いました。自分の気質や考え方、感じ方を見透かされたようで、とても恥ずかしくなるのではないかと思います。
一番良い方法は、「自分で知る」ことではないでしょうか?
「どうしてこんなに生きづらいのだろう」
「他のひとと感じ方がちがうのではないか」
「神経質、気にしすぎなのか」
そんな疑問を持ち、本やネットで自分で調べて知ることが最善な気がします。まだ知りたいと思っていない「自分の核」となる部分を、不意に言われたときの動揺を想像すると、僕が言うべきではないと思いました。
知りたいと思ったときが、知るべきタイミングだと思っています。僕が出来ることは、引き続きやっていこうと思います。
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