サイコパスをひとことで言うと「反社会的人格を持つ人」のことです。
サイコパスはHSPとは真逆の気質を持っています。
他者に冷淡で共感せず、人からどう思われようと、全く気にしないのがサイコパスです。
HSPは「共に寄り添い共感」する。
そして、人にどう思われているかをすごく気にします。
アニメや映画の影響で、サイコパスは猟奇的殺人犯のイメージが強いと思います。ですが、身近な日常にも一定数のサイコパス気質の人はいます。
一般人からすると一瞥して判断できません。
身近にいるサイコパスへの対処方法がわかります
サイコパスの割合と原因
人口に対して決して少なくない一定数(1%~数%)
カナダの犯罪心理学者ロバート・ヘア説
男性では、全人口の0.75%
アメリカの心理学者マーサ・スタウト説
アメリカの全人口の4%
日本の割合
男性で100人に1人
女性で300人に1人
と言われています。
- 学校のクラスに一人くらい
- 会社にも必ず何人かいる
原因は複数考えられている
先天的なものと後天的なもの、はっきりとわかっていません。
◆先天的
脳内の働き、扁桃体の働きが弱い。生まれ持った性格の気質です。
また、前部帯状回の活動も健常者に比べて低い傾向があります。
◆後天的
幼少期の虐待などが原因と言われています。
また、遺伝的要素も高いという識者もいます。
サイコパスの特徴
サイコパス研究の第一人者で、カナダの「犯罪心理学者ロバート・D・ヘア」は、サイコパスの特徴として下記を上げている。
- 偉そうな言動・態度を取る
- 自身の行為を反省しない。基本、他人のせい
- 良心の異常な欠如(良心のあるフリはする)
- 慢性的な嘘つき
- 後悔や罪悪感がない
- 共感がなく、思いやりがない(思いやりがあるフリはする)
- 自分の行動に責任を取らない
- 口がうまく、表面上は魅力的
- 自己評価が高い
サイコパスにも度合いがあり、すべてのサイコパスが特徴を備えているというわけではありません。
また、普通の人にもサイコパス的な要素を持つ人は多くいて、状況的にはサイコパスの特徴がみられる場合もあります。
マイルド・サイコパス
社会的に適合・成功しているケースをマイルド・サイコパスと呼びます。
または、「成功したサイコパス」と呼ぶこともあります。
サイコパス的な脳のつくりを持ちながら、反社会性傾向はなく、攻撃性が社会に許容される程度(重犯罪を犯さない)のサイコパスが「マイルド・サイコパス」です。
だが、ほぼ間違いなく何らかのハラスメント行為に及ぶと言われてます。
- 部下の離職率
- 精神疾患の発症
- モチベーションの低下
サイコパスが上司だと、これらが際立っていることが報告されています。
会社によっては、その社会的損失が莫大ともなり得ます。
早期に見つけ、責任ある地位に就かせないようにすることが会社のためです。
ただし、サイコパスは悪人であるわけではないので、迂闊にレッテルを貼ることは慎まなければなりません。
また、治療する術は確立されていません。
サイコパス気質な人を見つけた時の対処法

- 迷わず距離をとること
- しっかりと自分自身を確立することが必要
- 自分自身の心を最優先する
HSPの人は「性善説」で人を見る場合が多いので、こんな考えで接してしまいます。

ちゃんと話したら、きっとわかってくれるはず。
根っから悪いひとなんていないはず。
なので、HSPのひとは「サイコパス」「エナジーバンパイア」の餌食になりやすい傾向があります。
エナジーバンパイアとは、
一緒にいる人の「活力」や「運気」を吸い取り、非成功者ばかりに囲まれる人間のことです。
サイコパスはこんな気持ちにさせる
■あれは例外だったかも
■自分の勘違いかも
■許せない自分が悪いのかも
一見魅力的に見える
■容姿が平均以上のことが多い
■自分を磨く努力は怠らない
■人の感情を操るのがうまい
しかし、共感が欠如している人とつきあうと、思わぬところで、驚くような態度をとられる。
傷つけられる可能性があります。
サイコパスの存在意義
一見人類にとって、悪いもののように見えますが、それでも淘汰されなかったのは、やはりこの気質にも大切な意味があるのだと言われています。
社会にはいろんな個性の人がいて、バランスを保ちながら成り立っている。
社会のよくない常識や認識について物怖じせずに、堂々と「おかしい」と言い切ることができる存在は貴重です。
同じように思っていても、普通の人が声を上げられずに我慢している中、自分の代わりに言ってくれる代弁者が社会には必要です。
サイコパスの優れた部分
■斬新な販売方法を編み出す
■イノベーティブな製品を開発する
「革命児」と呼ばれるひとたち。
全体最適
少数が犠牲になったとしても、社会全体にとってはいいことならば、しかたがないという考え方。
この考え方ができる人が、サイコパスだと言われている。
HSPとサイコパスどちらも必要
会社のためには、誰かが犠牲になっても、過酷な決断が迫られる時がある。
一方で、傷ついた人を労わる存在も、また必要。
まとめ
「この人サイコパスかも」と感じたら、傷つけられる前に対処しましょう。
- 迷わず距離をとること
- しっかりと自分自身を確立することが必要
- 自分自身の心を最優先する
HSP気質のひとが、「自分はHSPだ」と自覚しているひとが少ないように、サイコパスも自覚しているひとは少ないはずです。
互いに攻撃するのではなく、自分と違う相手のことを、認め合うことです。
HSPがサイコパスに対して「無神経」、サイコパスがHSPに対して「神経質」と否定し合うのをやめましょう。
「あなたはこんなふうに感じるんだ。面白い」とお互いが、尊重し合える社会が理想ですね。
そして、サイコパスとよく似た特徴の『ソシオパス』という気質もあります。
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