かつての僕は、BLドラマに拒否反応がありました。
ですが、このドラマは違いました。
自分が怖くなるほど、毎日繰り返し見続けて、常に頭がいっぱいになるほどハマリました。
こんなに面白いドラマが、ほとんど知られていないことが悲しいです。
視聴するきっかけになれば・・と思い、まとめてみました。
※一部ネタバレを含みます
台湾BLドラマ「HIStory2是非~ボクと教授」はこんなドラマ
2018年制作の台湾BLドラマです。
HIStorya2 是非~ボクと教授(全4話)
バツイチ子持ちの大学教授✕教え子の大学生
心に傷を抱えた2人が、人を愛することで成長していくラブストーリーです。
日本では、「RakutenTV」や「amazon prime」で見ることができます。
あらすじ
大学教授のイージェ(スティーブン・ジャン)は数年前に離婚し、男手ひとつで幼い娘ヨーヨーを育てています。

ある日、ヨーヨーは大学生のフェイ(ハント・チャン)と出会います。
ヨーヨーを心配したフェイは彼女の家で家事代行をすることになります。

育児に無頓着なイージェに内心不満を募らせるフェイだが、後日大学の講義でイージェに出会い、教授だったことに驚きます。
イージェとヨーヨーの面倒をみるうちに、フェイは次第にイージェに想いを寄せるが、過去のある事件から人を愛することを恐れ、恋心を胸にしまいます。
一方、イージェもフェイの存在が自分の中で大きくなっていることに気づきます。
そんな中、イージェの過去を知るある女性が2人の前に現れます。
台湾BLドラマ「HIStory2是非~ボクと教授」のみどころ

心に傷を抱えている
教授は、幼いころに両親を事故で亡くし、親せきをたらい回しにされた過去があります。
親に愛されずに育ったことから、娘をどうやって愛すればいいのか分からず苦悩しています。
離婚して、奥さんが娘を置いて出て行ったため、娘と2人で暮らしています。
フェイ(教え子の大学生)は、学生時代にゲイであることでいじめられました。好きになった先輩にも裏切られ、自暴自棄になった過去があります。
ゲイである自分は「汚れている」と自己否定して苦しんでいます。

フェイ(大学生)は、教授が冷徹で娘のことをしっかりと見ようとしない「ダメな父親」という印象でした。けど、それは「愛し方がわからないから」だと気がつきます。
フェイの存在により、教授の行動も変化していく過程が丁寧に描かれています。
役者さんの演技がすごくうまいので、「どの瞬間に心が動いたのか」見ている方にビシビシ伝わってきます。
徐々に家族のような存在になっていく3人を見てると、いつの間にニヤニヤしていました。
あと、娘役の子の演技がすごく上手です!
自然な演技で、家族の雰囲気がよく出ています。

否定するものと肯定するもの
フェイは、自分のことを認められず否定します。
教授は、フェイのことを徹底的に認めます。
「そのままでいい」「ゲイであろうが、おまえはおまえだ」と存在を肯定し続けます。
フェイが過去の深い傷により、人を信じられなくなった心を動かして、自分の気持ちをキッパリと言えるようになります。
余談ですが、タイトルの「是非」は、2人の名前からついています。
大学教授の名前はシー・イージェ。シーは漢字で「是」
大学生の名前はフェイ。漢字で「非」
ちなみに、主題歌は「是是非非」
是是非非(ぜぜひひ)とは、四字熟語で「客観的に、また公平に物事を判断すること」です。
タイトルにも、深い意味を感じます。
全4話という見やすさ
日本のドラマに慣れていると、10話前後が普通と思っていました。
けど、4話でここまで描くことが出来るスタッフに驚きました。
時間ではなく内容の深さ、質だということに気づかされます。
多少シーンが飛んだりしますが、描かれなかった場面を想像できるほど、役者さんの演技が素晴らしいです。
最後に

こんなにも繰り返し見たドラマは初めてで、強烈に胸に刺さりました。
ドラマきっかけで、台湾の歴史を調べたり、中国語に興味を持ちました。学生役の役者さんが好きになり、写真集を買ってしまうほどです。
役者さんは張元(ハント・チャン)さんで、深夜食堂TokyoStoriesにもゲスト出演されています。
僕はゲイなので、異性愛者の方がこのドラマを見たときの感想が違うかもしれません。ですが、登場人物が抱えている傷や悩みは、すべての人が共感するものだと思います。
台湾の同性婚
台湾で同性婚が認められたのは、2019年5月です。
アジアで唯一、同性婚が合法的に認められた国です。
2020年5月までの約1年間で、4,000組以上が結婚しました。
婚姻の平等を推進している民間団体「彩虹平権大平台」が発表した世論調査の結果(2020年5月の記事より)
■公の場でキスを交わすことを受け入れられるか?
男女の場合受け入れられる 74.1%
同性の場合受け入れられる 48.2%
■自分の子どもがLGBTと分かったら受け入れられるか?
受け入れられる 49.2%
受け入れられない 47.3%
台湾で同性婚が認めらたとはいえ、まだまだ偏見や差別は日本とさほど変わらないと感じます。
知らないから、なんだか怖い。そんなイメージだけで否定せず、こうゆう素晴らしいドラマが広まって、少しでも性的マイノリティが生きやすい社会になってほしいです。
このドラマが、BLの枠を超えた「人間ドラマ」として、多くのひとにこの作品が届いてほしいと思います。
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