完璧主義のひとは、自分でハードルを上げて、乗り越えられなかったときに「強い挫折感」を味わいます。
「やっぱり自分はダメ人間だ」と、自分で追い込み見放してしまう。
自分にガッカリすることは、とてもツライものです。
次第に、周りのひとも「自分のことをダメ人間」だと思っているんじゃないかと、とても不安になります。
だけど、完璧主義をやめると、さらにダメになりそうで手放せない。
なかなか離れない思考のクセから、抜け出すための方法です。
- 完璧主義者の原因
- 完璧主義から抜け出す方法が分かります
完璧主義は「思考のクセ」が原因

思考傾向① 二者択一の判断
100点か0点か、白か黒かと考える思考です。
極端に考えて、失敗を過剰に怖がります。
できなかったことを大きく捉えて、自分を責めて自己嫌悪になります。
きちんとしていて正確性にこだわる性格ですが、状況に応じて柔軟に自分の計画や行動を変更するのが苦手です。
白 | 黒 |
成功 | 失敗 |
良い | 悪い |
合う | 合わない |
好き | 嫌い |
できる | できない |
自信がある | 自信がない |
完璧にやる | 何もしない |
白でなければ、黒だと判断する極端さです。
完璧でなければ意味がないと考えます。
それが、モチベーションになる反面、自分を追い込んでしまう思考でもあります。
また、白黒思考のデメリットは、小さな成果や成長を認めない。
自分を認めないために、最終的には自己嫌悪になったり、チャレンジ精神を奪ってしまいます。
思考傾向② 過度の理想主義
どんな仕事にも高い行動基準、完成基準を設ける。
結果、ひとつの仕事の完成度にこだわり、時間がかかります。
妥協して、完成基準のハードルを下げることに強い抵抗感があります。
思考傾向③ 否定の恐怖
人からの拒絶や評価を気にし過ぎるあまり、空気を読みすぎて行動できない。また、決断できないことがあります。
人に嫌われたくない。
評価を下げたくない。
という思いから、小さなミスを恐れます。
上司にミスを少し指摘されただけでも、自分が全面否定されたかのように感じて「自分はダメだ」と自己嫌悪してしまいます。
完璧主義から抜け出す方法

最小限の時間で結果を出す方法を考える
「最悪一日に5時間しか働けないとしたら、同じ結果を出すためにどうするか?」と、自分に質問してみる。
そうすることで、革新的なアイデア、仕組み、ノウハウを考える発想トレーニングになります。
それぞれの仕事に目標時間を設定して、制限時間内に絶対に終わらせる。
最初は、たとえ失敗してもリスクが少ないものから始めてみる。
- 上司から依頼された資料のたたき台を、20分後に手書きで書いて相談に行く
- 社内会議の議事録を、終了30分以内に送る
- 1時間かかった作業を、50分で終わらせる
時間短縮のために、省エネできる工夫をする。
- 決まった書式を使う日報や提案書は、ベスト集を作っておく
- 入力の手間を省くために、辞書機能を使う
- メールチェックは決めた時間だけにする(例:朝9時、昼13時、17時の計3回など)
- メールのやりとりが長くなりそうなときは、最初の段階で電話で連絡する
今まで当たり前にやっていたルーティン業務のなかで、工夫できるところを探してみることです。
上手に力を抜いているひとと仕事をする
具体的にどんな場面で、どう考えて行動しているか観察することで、上手な力の抜き方を学べます。
- 多少粗くても素早く仕上げる
- 当初決めていたゴールラインをどんどん変更する
- 理想的な状態になるのが難しければ、すぐに工程を切り捨てる
一方で、完璧主義のひとは、過剰に時間をかけるので、相手からの期待値が上がり、ささいなミスでも指摘され、問いただされます。
それは、時間が経てば経つほど、質の高いものを期待されるからです。
なぜ、ゴールラインを変更することができるのか?
それは、「予定の変更は妥協ではなく、戦略的なもの」と考えているからです。
限られた時間と人員で、今できる「最善策」という基準で、ゴールラインを変更しています。
シングルタスクの状態をつくる

他の仕事のことを考えてしまったら、ポストイットやメモ帳に書き出して、頭から追い出します。
それでも、不安な場合は「何日までに取り掛かる」と、期日も一緒に明記する。
もしも、集中して取り組んでいるときに、同僚から横やりが入ったときは、「今ちょっと手が放せないから」と伝えて後回しにする。
緊急な仕事なら受けて、「〇日までなら出来る」と伝える。
頭のなかを、常に目の前の仕事に集中できる環境を自分でつくります。
複数の仕事を同時にこなすのは、効率的に思えますが、頭のなかでギアチェンジを何度もするのはエネルギーを消耗します。
さらに、再び集中できるまでに、余分な時間とエネルギーを使うことになり非効率です。
要点を絞って自己チェックする
完璧主義のひとは、「ひとつもミスをしたくない」と思っています。
どんなにいいものを作っても、ひとつミスすると、すべて台無しになってしまうという恐怖心があるからです。ですが、すべてにおいて2重、3重のチェックをしていると、完璧に近づける反面、時間ばかりかかってしまいます。
さらに、小さなリスクにも全力で取り組みがちです。
見つけたリスクから潰しにかかっていたら、後に最悪のリスクが発覚して、回避できない状況になる場合があります。
全部のリスクに注目していると、視野が狭くなり、全体で捉えることができなくなります。
一方で、上手に力を抜いているひとは、「要点」だけをチェックしています。
- ルーティンの業務であれば、ミスをする箇所がだいたい決まっているので、そこをチェックする
- 間違うとリスクが高いところを集中的にチェックする
- 過去のうまくいった例をとっておいて、それを参考にして個別性の高い箇所だけを修正する
まず、リスクの大小を分けて、大きなリスクから備える。
小さなリスクは、他人に任せたり、チェックリストをつくるなど仕組みやツールで解消する方法を取る。
そうすることで、優先順位を決めて、労力を少なくできます。
最初の一歩を小さくする
報告書をつくる前に、完璧をイメージしすぎて動けなくなるときは、最初のレイアウト作りだけに集中して取り組む。
最初から完璧を目指すと、先延ばしにしてしまうので、最終的に完成させればいいという発想で取り掛かることです。
小さく始めることでストレスが減り、少しずつ次の工程に進んでいくと、いつの間にか終わっていたりします。
すぐやる習慣を身につけるためには、心理的な負荷をいかに下げるかがポイントです。行動を小さく分けることを「チャンクダウン」と言います。
- 過去の報告資料から、良い例を探す
- 箇条書きで、たたき台をつくる
- 先輩に意見をもらう
- 本文を書く
- 誤字脱字チェックをする
- 最終チェックする
小さく分けることで、報告書を書くという大きなストレスから解放されて、最初の一歩を踏み出しやすくなります。
まとめ

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